大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和34(オ)665 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人の上告理由第一について。

しかし、原判決の適法に確定したところによれば、控訴人(上告人、原告)は、

本件遡及買収の基準日である昭和二〇年一一月二三日当時旧a町に居住していたも

ので、旧b村に住所を移すに至つたのは、早くとも昭和二一年一〇月以後のことで

あるというのである。されば、仮りに、所論の事実があつたとしても、原判決に影

響を及ぼさないこと明白であるから、所論は採るを得ない。

同第二、第三について。

しかし、原判決は、挙示の証拠により控訴人が昭和二一年一〇月頃Dに対し本件

各農地の返還を求めたが明確な承諾を得られなかつたこと、並びに、本件c番田を

判示のごとく土台石を据付けるまでに至らないうちに要朔は右取上を不法なりとし

土盛をとりのけ旧の状態に直して引続き翌二二年度の耕作をした事実を認定した上、

所論甲第一号証の二は、右引続き翌二二年度の耕作をした事実に徴し措信し難くそ

の他控訴人の全立証をもつても合意解約の事実を認めることはできない旨判示して

いる。そして、右の事実認定は、その挙示の証拠で肯認することができるし、また、

右の証拠判断並びに右事実認定について経験則違反その他の違法は認められない。

されば、所論は、すべて前提を欠き採ることができない。

同第四について。

しかし、所論準備書面の陳述は、新らたな主張を含むものとは認められないし、

また、原審で新らたに提出した甲第二号証については前論旨で説示したように原判

決は控訴人の全立証をもつても合意解約の事実を認めることはできないと判示して

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判断を示している。それ故、所論は採るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 下 飯 坂 潤 夫

裁判官 高 木 常 七

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